【医師・医学生必読】何となくの輸液はもう終わり!

    「レジデントのためのこれだけ輸液」を読みました。今回は本書籍の概要と、読む前と読んだ後の変化についてお話しさせていただきたいと思います。

    目次

    輸液とは

    輸液にはたくさんの種類があります。代表的なものは以下の通りです。

    • 生理食塩液
    • 乳酸リンゲル
    • 5%ブドウ糖液
    • 1号液(開始液)
    • 3号液(維持液)

    臨床の現場に立つとこれらの使い分けだけでなく、投与速度についても考えて決めなくてはなりません。国家試験程度なら何となくの雰囲気で乗り越えられるかもしれませんが、実際に患者さんに処方するとなるとそうはいきません。そこで「レジデントのためのこれだけ輸液」という書籍を読ませていただきました。

    レジデントのためのこれだけ輸液

    読む前

    「輸液について勉強しなきゃ」という思いがあるものの、どうしてもより医学っぽい(?)勉強を優先させてしまいますよね。実際私も、いつか読もうと思って購入していたのですが、268ページもあることからなかなか読み始めることができませんでした。そんな中で初期研修が始まり、実際に処方する立場になることに危機感を感じてやっと読み始めました。

    書評

    268ページもあることに圧倒されていましたが、結論から言うと非常に読みやすかったです。この本の良いところは以下の3つです。

    • 大事なことから書いてある
    • 輸液量・速度も具体的に書いており、現場の知識に直結する
    • 輸液選びの考え方も理論的に説明がされている

    大事なことから書いてあるのが最大の読みやすいポイントでした。極論、第3章までの50ページだけで良いから読むというのもアリだと思います。そこまで読めば、救急外来で直ちに処方することになる輸液や、代表的な輸液製剤の違いについては理解を深めることができます。読む前は腰が重かったのですが、50ページまでを読むうちに楽しくなっており、最後まで一気に読み進めることができました。画像が多いので、実質的な文量はそんなに多くないと思います。そして病態ごとに輸液量・速度が具体的に書いてあるのも非常に勉強になりました。臨床の現場では製剤だけ知っていても意味はなくて、必要な製剤とその投与量・投与速度を知っていて初めて処方できるのです。本書は具体的な投与量についても言及しているだけでなく、輸液選びのヒントになる理論についてもまとめられており、まさに医師・医学生必読の書籍でした。輸液については他にも参考書があると思いますが、研修医室を見回してみても、他の友人に聞いてみても、今回紹介した書籍「レジデントのためのこれだけ輸液」(Amazon楽天市場)を持っている人が圧倒的に多いです。気になった方は是非手に取って読んでみて下さい。

    以上、『【医師・医学生必読】何となくの輸液はもう終わり!』という話題でした。

    この記事の筆者

    駆け出し医師Dr. K

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