第118回医師国家試験に合格しました

    第118回医師国家試験に合格して無事に医師になりました。

    ここでは勉強法と本番の注意点をお話しします。

    もちろん、絶対に合格すると確約するものではないのでその点はご注意下さい。

    目次

    勉強法

    千里の道も一歩から

    最初に最も大事なことを言いますが、医師国家試験で問われる知識量はかなり膨大です。「定期試験なんて前日からの勉強で十分!俺は大学生活を楽しみ尽くすんだ!!」って人も、国試だけは事前に準備しましょう。とは言っても私が国試の過去問(QB)を本格的に解き始めたのは1ヶ月前からで、結局解き終わったのは6500問中の2000問程度でした。ここではそんな私の勉強法を紹介します。

    前提知識

    私自身、ガリ勉というタイプでは全くありませんでした。普段の定期試験はとりあえず受かるように頑張り、成績の上位を目指そうと思ったことは正直一度もありません。医学部では定期試験でも求められる知識量が多いため、むしろ部活やバイトも頑張る中で、教科書などを購入して毎日のように勉強している人たちに勝てると考えるのは失礼とまで考えていました。

    そんな私のターニングポイントは5年生の秋でした。病院見学をいくつかする中でここだ!と思える病院を見つけたのです。そしてそこはマッチング試験(就職試験)がありました。そのマッチング試験の対策のために国試の勉強をしようと考えるようになりました。それから急いでメディックメディアでQ-Assistを購入し、まずはメジャー科から勉強しました。マッチング試験対策ということもありQBを解くことはなく、ひたすら動画講座を見て、実習やふとした時に復習をしていました。メジャー科だけでもかなり情報量が多く、6年の夏、マッチング試験を受けるころで10科目中8科目(消化管、肝胆膵、循環器、内分泌・代謝、腎、免疫・膠原病、呼吸器、神経)が限界でした。感染症と血液は重要テーマに絞って勉強して、マッチング試験を受けることになりました。

    国試対策①

    国試に対しての勉強を始めたのはマッチング試験が終わり、卒業試験も落ち着いた11月からになります。友人と1月頭に模試を受けると決め、そこから逆算的に計画を立てました。マッチング試験でメジャー科のインプットは大方済んでいたため、残った血液内科を先に片付けました。その後は国試の出題頻度が最も多い公衆衛生や、知らないと禁忌を踏みやすく出題頻度も多い小児科と産婦人科のQ-Assistを見ました。気づけば模試を受ける日になっており、結局QBは解かないまま模試を受けることになりました。

    第3回メディックメディア医師国試模試

    国試は上位90%が受かる試験となっており、一般的に偏差値40が合格ラインと言われています。QBはほとんど解いておらず、見終わった動画講座は、感染症を除くメジャー科、公衆衛生、産婦人科、小児科の状態で受けることになりました。結果は下のようなものでした。

    出題頻度が多いところから潰していたこともあり、無事合格ラインは取れました。ここで考えたのは以下の四つです。

    • 必修とは何か、どう対策できるのかを考えたことがなかった。
    • 臨床の偏差値が低いのはQBの演習を始めれば上がるのではないか。
    • マイナー科の対策はQBの1周目問題(重要問題を集めたもの)さえやれば足を引っ張らないのではないか。
    • 合格点は取れていることから禁忌の対策に重点を置くべきである。

    そこでついにQBを本格的に使うことになります。

    国試対策②

    模試を経て、本番までにやるべきことは以下の四つになりました。

    • 直近3年分の国試過去問
    • 必修の1周目問題
    • マイナー科の1周目問題
    • 禁忌問題集

    国試は直近の過去問から類題が出ることが多いと言うことで、一般的に直近3年分はやった方が良いと言われています。本当は5年分できると良いとも言われましたが、それよりは3年分を、解説までしっかり読んでやった方が良いと考えました。必修やマイナー科で「1周目問題」だけを目標にしたのも同様の理由です。闇雲に問題数を稼ぐよりは解説を読んで柔軟な対応力を鍛えた方がより確実に得点率を上げられると考えました。特に1周目問題とは被りのある出題を省いたものであり、解説までしっかりと読みこむことで効率的に知識をつけることができます。禁忌の問題集は検索のところで「特性>禁忌の内容を含む問題」を選択し、過去10年分に絞り込むと400問弱だったためこれを解くことにしました。これらを解き終わる頃には2000問/6500問程度が解き終わっていました。

    解いていない問題が4500問程度あり、進捗は学内下位10%という状況でしたが、模試でひとまず合格点が取れていたこともあり心配はしていませんでした。

    国試本番

    事前準備

    まず最も重要なのは忘れ物をしないことです。これから国試を受けるという人は最新の情報を確認して欲しいのですが、私が特に注意するべきだと考える持ち物は以下の三つです。

    • HBの鉛筆指定(シャープペンシル不可)
    • 鉛筆削り
    • 腕時計

    腕時計は使っていなかったものの家に置いてあったため大丈夫でしたが、鉛筆と鉛筆削りは前日の夕方に必要なことに気がついて、文字通り走り回って探す羽目になりました。

    本番 

    国試は2/3, 4の二日間で、集合時刻は8:45で解散予定時刻は19:00ごろでした。公共交通機関で行くことになるため、もしもの時に備えて2日とも8時に到着するようにしました。全然緊張していないつもりがなぜか寝つきが悪くて、結局3時間程度の睡眠時間で国試を受けることになってしまいました。ちなみにその話を体育会系のムキムキな友人にしたところ、その友人は睡眠導入薬を2週間前から飲んでいたようで、国試というのは誰しもが緊張するものなんだなと思いました。試験時間は非常に長く、時間が足りなくなるということはないと思います。早く解き終わった場合は退出もできるのですが、私の場合は会場が非常に狭く、出ると他の受験生の迷惑になると考えて退出はしませんでした。2日間とも長丁場で、休憩時間も長く取られているので、これから受験すると言う人はお菓子等の糖分が取れるものを持っていくと良いのかなと思います。

    試験終わり

    国試が終わって、すぐにメディックメディアのサイトで自身の回答を登録しました。夜には採点の結果が出揃いました。蓋を開けてみれば上位7%位の成績であり、禁忌がありそうな問題は間違えてなかったため、あとはマークミスさえなければ受かるのかなという状況でした。

    結果発表

    発表当日

    結果発表は3/15の14時からでした。卒業式も終わった後で、引っ越し準備も研修病院とのやりとりも始まっているのに、こんなところで不合格が出たらどうするんだろうと思いながら厚生労働省のページを見ます。自己採点では合格ラインでしたが、マークミスの可能性もあるので発表は緊張するものです。

    結果は….

    合格していました。すぐに大学や就職先に連絡をし、保健所に行って医師免許の申請をしました。ただ、厚生労働省の発表は自分の受験番号を確認するスタイルなので、まだなんとなく不安な気持ちになります。

    郵送にて合格証書到着

    その後、結果発表から3日後に合格証書が届きました。

    これで安心です。合格証書の点数は自己採点通りで、模試の解答作成班(?)って本当に優秀なんだなと思いました。後は最後2週間の学生生活を楽しみ尽くすしかありません。このブログでは大学時代の振り返りや初期研修医としての日常を発信していきたいと考えています。今後とも暖かく見守っていただけると幸いです。

    以上、『第118回医師国家試験に合格しました』という話題でした。

    この記事の筆者

    駆け出し医師Dr. K

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